2023年10月25祈祷会

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10月25日祈祷会の資料
20231025祈祷会ヨハネによる福音書11:28~44.pdf
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2023年10月25日(水)札幌バプテスト教会 祈祷会 

 

本日の聖書箇所:ヨハネによる福音書11:28~44 (口語訳:新約158頁)

 

 今日は「ラザロが生き返る」場面です。ここでイエスさまが出会われた出来事は「死」でした。しかもそれは最愛の友(5、11節)ラザロの死でした。ラザロが葬られてすでに4日も経っていました(17節)。そして、人々がラザロの死を悼み残された家族を慰めに来ていました(19節)。

 ラザロには二人の姉妹がいました。マルタとマリアです。20~27節で、まずマルタとイエスさまのやり取りが記録されています。マルタはイエスさまに「主よ、もしあなたがここにいて下さったなら、わたしの兄弟は死ななかったでしょう。」と訴えました(21節)。イエスさまの到着が遅れたことを嘆いたのです。これに対してイエスさまは「あなたの兄弟はよみがえるであろう」と言います(23節)。そして、終わりの日の復活を信じていることを表明するマルタに対して、「わたしはよみがえりであり、命である。わたしを信じる者は、たとい死んでも生きる。」と言いました。今、目の前に立っているイエスさまこそが死で終わらない方でありました。イエスさまを信じる者は、たとえ死んでも生きるというのです。復活とは、死なないことではなく、たとえ死んでも新しく生きるということです。

 マルタはマリアを呼びに家に帰ります(28節)。マリアは、イエスさまを見るなり足元にひれ伏しました(32節)。この「ひれ伏す」という言葉は「崩れ落ちる・倒れる」という強い意味を持ちます。ひどい悲しみのゆえに、マリアはイエスさまの足元で崩れ倒れたのです。マリアが倒れ込んで嘆き、一緒に来た人々も泣いているのを見て、イエスさまは「激しく感動し、また心を騒がせ」ました(33節)。「霊において激しく息をし、自ら混乱した」という別訳もあり、激しく乱れているイエスさまの姿がここにあります。マルタとのやり取りの場面では冷静さを保っていましたが、ここに来て感情が溢れ出ているのです。そして「イエスは涙を流された」とあります。イエスさまが泣かれていることを描写する言葉は、新約聖書中でここでしか使われていません。「わっと泣き出した」という意味を持ちます。ラザロの死に対する悲しみが溢れ出たイエスさまの姿です。私たちと同じように、愛する人を失った痛みや混乱をあらわにし、涙を流して「共に乱れる」イエスさまがここにおられます。

 「ラザロを死なせないようには、できなかったのか」という声を背に(37節)、イエスさまは「また激しく感動して」墓に来られました。墓は石でふさがれ、死後4日でした。まるで死がすべてを捕らえ、絶望しかないように見えます。けれども、イエスさまは石を取りのかせ、天に祈り、「ラザロよ、出てきなさい」と大声で叫ばれました。すると「死人」は手足を布で巻かれたまま出てきました。

 その後不思議にも、人々の喜ぶ姿や奇跡の偉大さを強調するような描写はありません。「彼をほどいてやって、帰らせなさい」というイエスさまの言葉で締めくくられます。つまりこのイエスさまの言葉が強調されているのです。死と絶望に捕らえられていたのはラザロだけでなく、そこに居合わせていた家族や、死を悼む人々でした。イエスさまは「彼をほどいてやって、帰らせなさい」と言い、死者を解放し、死に支配され絶望に捕らわれる全ての人々をも解放してくださったのです。イエスさまは、死を悲しむ私たちに寄り添いながらも、絶望を貫く一筋の希望を示してくださるのです。           

(西本詩生)

 

≪祈りのリクエスト≫

①教会の伝道の働き・教会財政のために。

②バプテスマ・入会準備中の方々。

③入院/療養中/高齢で来られない方々。

④誕生日・バプテスマを迎えた方々。

⑤牧会伝道について考える礼拝(説教:西本牧師)/Sさんの召天日:10月28日

⑥「聖書を学び合う会」の活動のため。

⑦ひかり幼稚園の働きのため。

⑧弁当分かち合いプロジェクト(毎週金曜)。

⑨各神学校と神学生のため。

⑩道内の教会(無牧師の苫小牧)、ハワイ・オリベット教会[姉妹教会]のため。

⑪日本と世界の平和のため(パレスチナ地域、ウクライナ、香港、ミャンマー)。被災地のため。

⑫困窮した生活を送っている人たち、孤独や苦しみの中に置かれている人たちのため。

 

≪私の祈りのリクエスト≫

 


2023年10月18祈祷会

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20231018祈祷会資料
20231018祈祷会ハバクク書2:9~14.pdf
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2023年10月18日(水)札幌バプテスト教会 祈祷会 

 

本日の聖書箇所:ハバクク書2:9~14 (口語訳:旧約1299頁)

 

 ハバクク書は、預言者ハバククが神さまに対して投げかけた嘆き、そしてその後に続いた対話(祈り)が記録されているものです。1章2~3節で預言者は神さまに対してこう投げかけます「主よ、わたしが呼んでいるのに、いつまであなたは聞きいれて下さらないのか・・・あなたは何ゆえ、わたしに災を見せられるのか。」。神さまに対して腹を立てているのでしょうか、積もりに積もった不満がひしひしと伝わってきます。そもそも、なぜこのような強い訴えを神さまに投げかけたのでしょうか?

 預言者ハバククは、イスラエルの南の地域(南ユダ王国)で活動した人です。南ユダ王国はとても小さい国で、北にバビロニア、南にエジプト・・二つの巨大帝国に挟まれていました。国家の注目は国の防衛とそれに伴う軍事力の強化でしたので、多額な資金が必要でした。資金調達のため、人々から多額な税金が徴収されていました。そして、本来人々の暮らしを支えるために必要な財力と労力が「お国を守るために」という決まり文句で軍備強化に割り当てられたのです。このような状況で何が起きたかというと、市民の貧困と飢えの慢性化でした。なんとかその一日を乗り越えられるかどうか、ギリギリのところで生活をする人々の生きる意欲が毎日薄れていくことを目の当たりにしていたハバククでした。それゆえ、もう我慢できず怒りも交じりながら神さまに嘆いたのです「主よ、わたしが呼んでいるのに、いつまであなたは聞きいれて下さらないのか。わたしはあなたに『暴虐(ぼうぎゃく)がある』と訴えたが、あなたは助けて下さらないのか。」と(1章2節)。

 「不条理としかいいようがない状況に対して神さまは沈黙されるのか?」と預言者は1章で訴え、今度は2章に入って神さまの返答が綴られています。2章3節で神さまはこう返答します「(これから見せる)幻はなお定められたときを待ち、終りをさして急いでいる。それは偽りではない。もしおそければ待っておれ。それは必ず臨む。滞りはしない。」。ハバククが見せられた幻とは、神さまと人々との関係が健全化される裁きの幻であり、絶望していた人々の回復(救い)を意味するものでした。今日読んでいる箇所もその一部です。ですので、神さまの返答をざっくり言い換えるとこうなると言えるでしょう、「私、(神は)悪事とそれに伴う人々の苦しみを無視しているのではない・・・時が満ちたらすべてがただされる」と。

 ハバククの時代もそうだったのですが、近頃も「なぜこんなことが起きてしまうのだろうか」と思わずにいられない時があります。「私たち(人類)ってこんなはずだったんだろうか・・・もっと違う姿、優しい姿、心が通い合う姿があるはずだ」と思う時があります。そういう時に、いずれ神さまが全てをただしてくださるという約束は、おおいなる励ましの言葉となります。でも同時に、苦難が続く状況に対して今何もされないのであれば、落胆はぬぐえないものなのでしょう。

 ハバククの時代、貧困は慢性的でした。見方によれば日本は豊かな国ですが、日本の人口の15.4%が十分に食べられていないという2021年の統計があります。7人に1人です。ひとり親世帯(45%)、学生やシニア世代になると、その割合がグンと高くなります。びっくりする数字ではないでしょうか?日本の貧困は見えにくいのです。「昔も食べられなかった」と聞くこともありますが、著しく発展を重ねてきた国で、たとえ一生懸命働いてもひとり親世帯の多くは食事に悩まなきゃいけない状況は、やはり「何かがおかしい」と思わずにいられません。いずれ神さまがすべてをただしてくださる・・・これは真の希望であり、これに励まされて、私たちに今できる愛の業を誠実になしていく道に押し出されていきたいものです。                         

(西本詩生)

 

≪祈りのリクエスト≫

①教会の伝道の働き・教会財政のために。

②バプテスマ・入会準備中の方々。

③入院/療養中/高齢で来られない方々。

④誕生日・バプテスマを迎えた方々。

⑤証し礼拝(証し:田仲瑠都子さん、山川敏男さん)

⑥「聖書を学び合う会」の活動のため。

⑦ひかり幼稚園の働きのため。

⑧弁当分かち合いプロジェクト(毎週金曜)。

⑨各神学校と神学生のため。

⑩道内の教会(無牧師の苫小牧)、ハワイ・オリベット教会[姉妹教会]のため。

⑪日本と世界の平和のため(ウクライナとロシア、香港、ミャンマー)。被災地のため。

⑫困窮した生活を送っている人たち、孤独や苦しみの中に置かれている人たちのため。

 

≪私の祈りのリクエスト≫

 


2023年10月11祈祷会

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20231011祈祷会資料
20231011祈祷会列王記下4:1~7.pdf
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2023年10月11日(水)札幌バプテスト教会 祈祷会 

 

本日の聖書箇所:列王記下4:1~7 (口語訳:旧約523頁)

 

 今日のお話は分かりやすい内容ですね。このエリシャは新約聖書に30回ほど名前の出てくる有名な預言者エリヤが後継者として教育した人です。エリシャの記事のほとんどは彼の奇跡についてです。そして、その奇跡の多くは親切と憐れみの行為だそうです(解説書)。今回の箇所は、その一つやもめの油の増加です。エリシャの仲間であった者が死に、やもめの困窮により子どもが奴隷として連れていかれるという苦しみを油が増える奇跡で助けられる話です。(この油はオリーブ油でランプ油のほか料理、薬、化粧品、儀式などにも使われる高価な物)ただ聖書辞典を開いてみるとエリシャは親切と憐みの人というだけではなく、仕えた6名の王にも影響を及ぼし国家的災難から救い出す力を持っていた預言者でもあったようです。この様な力ある者であるのに、やもめの助けに向き合う姿はとてもやさしい人物のようで意外です。

 やもめが力あるエリシャに自分の困窮を打ち明けたこのやり取りから、私は、何でも安心して打ち明けられる相手(私にとってはイエスさま)がいることは宝を手にしているようだと思いました。私には祈っていることがあります。自分の力では解決できないことです。しかし祈り続ける中、礼拝の中で、また何気ない立話しの中で、たまたま開いた本の数行から、あ~そういうことだったのかもしれない、とストンと心に落ち一歩進めた気持ちになることがあります。そういう時、イエス様が声をかけて下さったのだなぁと感謝で幸せな気持ちになります。人を超えた力ある方に、より頼み、全てを安心して委ねていく中で平安が与えられ進む方向のヒントを与えられるがことがあります。

 最後に、「神にできないことは何ひとつない」(ルカ1:7)そして「求めよ、そうすれば、与えられるであろう」(マタイ7:7)と語って下さいました。(自分の思い通りになることばかりではなく、その時すぐには与えられないことのほうが多いかもしれませんが、それでもなお祈る)そして、そのイエス様は力ある全能なお方ですが「私は柔和で心のへりくだった者」(マタイ11:29)とご自身を示して下さっています。幼子がどんなことでも親に話すように私の思いのすべてを安心して話せるこの方のことをもっと知りいつも共にいて下さることを日々感謝したいです。                          

(杉下朝子)

 

≪祈りのリクエスト≫

①教会の伝道の働き・教会財政のために。

②バプテスマ・入会準備中の方々。

③入院/療養中/高齢で来られない方々。

④誕生日・バプテスマを迎えた方々。

⑤証し礼拝(証し:田仲瑠都子さん、山川敏男さん)

⑥「聖書を学び合う会」の活動のため。

⑦ひかり幼稚園の働きのため。

⑧弁当分かち合いプロジェクト(毎週金曜)。

⑨各神学校と神学生のため。

⑩道内の教会(無牧師の苫小牧)、ハワイ・オリベット教会[姉妹教会]のため。

⑪日本と世界の平和のため(ウクライナとロシア、香港、ミャンマー)。被災地のため。

⑫困窮した生活を送っている人たち、孤独や苦しみの中に置かれている人たちのため。

 

≪私の祈りのリクエスト≫

 


2023年10月4祈祷会

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20231004祈祷会申命記32:7~18.pdf
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2023年10月4日(水)札幌バプテスト教会 祈祷会 

 

本日の聖書箇所:申命記32:7~18 (口語訳:旧約294頁)

 

 今日の聖書箇所の出だしでこのようにあります、「昔の日々を思い出し、代々の歳月を顧みよ。」と。これらの言葉は、異国エジプトで奴隷とされたイスラエルの人々が、神さまの憐みによってその嘆きの日々から救い出されたことを思い起こさせる言葉であります。同時に、私たちにも問いかけてくるみ言葉でもあります。神さまの恵みに出会わされたあの時・あの時期を思い出してみなさい・・・と。神さまの慈愛に心打たれ魂が踊り続けたあの時・・・十字架の赦しの深さに気づかされ、ただただ神さまのみ前にひざまずくしかなかったあの時・・・バプテスマを教会の皆で喜んで嬉し涙を流し合ったあの時・・・喜びが心からあふれ出て歓喜の讃美をささげずにいられなかったあの時・・・大なり・小なり、救いを経験したあの恵みの時を思い出してみなさい・・・と。

 今日は7~14節をもう一度、ゆっくり読みたいと思います。神さまがくださった恵みの日々を顧みながら、神さまの言葉を味わいたいと思います(朗読されることに力点を置いている、聖書協会共同訳でお読みします)。

 32:7 昔の日々を思い出し、代々の歳月を顧みよ。/あなたの父に問えば、答えてくれる。/長老たちも、あなたに話してくれる。32:8 いと高き方が相続地を諸国民に継がせ/人の子らを分けられたとき/イスラエルの人々の数に合わせて/それぞれの民の境を設けられた。32:9 主の取り分はその民。/ヤコブがその相続分である。32:10 主は荒れ野で、獣のほえる不毛の地で彼を見つけ/彼を抱き、いたわり/ご自分の瞳(ひとみ)のように守られた。32:11 鷲(わし)がその巣を揺り動かし/雛(ひな)の上を舞い/羽を広げて雛を取り/翼に乗せて運ぶように32:12 ただ主だけが彼を導き/異国の神は共にいなかった。32:13 主は彼を高い所に登らせ/野の実りを食べさせ/岩から蜜を吸わせ/硬い岩から油を得させた。32:14 牛の凝乳(ぎょうにゅう)と羊の乳を/小羊と雄羊の脂身(あぶらみ)と共に/バシャンの雄牛と雄山羊を/最上の小麦と共に与えられた。/あなたはぶどうの果汁、泡立つ酒を飲んだ。

 15節以降では、神さまの恵みを忘れてしまうイスラエルの人々が描かれていますが、それは私たちの姿でもあるのでしょう。神さまが下さった恵みを一つ一つ顧みて、それを分かち、残りの一週間に出かけていければと思うのです。ここで携えたことを忘れずに一歩ずつ歩んでいければと祈りつつ。                           

(西本詩生)

 

≪祈りのリクエスト≫

①教会の伝道の働き・教会財政のために。

②バプテスマ・入会準備中の方々。

③入院/療養中/高齢で来られない方々。

④誕生日・バプテスマを迎えた方々。

⑤主日礼拝(石橋大輔牧師)

⑥「聖書を学び合う会」の活動のため。

⑦ひかり幼稚園の働きのため。

⑧弁当分かち合いプロジェクト(毎週金曜)。

⑨各神学校と神学生のため。

⑩道内の教会(無牧師の苫小牧)、ハワイ・オリベット教会[姉妹教会]のため。

⑪日本と世界の平和のため(ウクライナとロシア、香港、ミャンマー)。被災地のため。

⑫困窮した生活を送っている人たち、孤独や苦しみの中に置かれている人たちのため。

 

≪私の祈りのリクエスト≫